小児科・内科循環器内科アレルギー科胃腸内科
医療法人 いのクリニック
埼玉県熊谷市箱田1-12-24
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TEL: 048-528-8300

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アクセス

  • 電車
    ・JR東日本高崎線 熊谷駅よりバスで8分
    ・秩父鉄道本線 熊谷駅よりバスで8分
    (バスの場合)西箱田停留所下車 徒歩2分

医院名
医療法人 いのクリニック
院長
井埜 利博
住所
〒360-0014
埼玉県熊谷市箱田1-12-24
診療科目
  • 小児科
  • 内科
  • 循環器内科
  • アレルギー科
  • 胃腸内科
電話番号
048-528-8300
FAX番号
048-526-3900

花粉症

花粉症・アレルギー性鼻炎・喘息の根治療法:免疫療法(減感作療法)

花粉症

最近、スギ花粉によるアレルギー性鼻炎および結膜炎いわゆるスギ花粉症が増加しています。花粉症は気管支喘息やアトピー性皮膚炎などと並びアレルギー性疾患の代表で国民病とも呼ばれ、罹患率が高く、発症も低年齢化しています。鼻炎はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、結膜炎は目のかゆみ、結膜充血などの症状が出ます。これらの症状は一般的には毎年春先(2月~3月)から始まり、6月頃になると直りますが、花粉症を持つ人にとっては大変つらく、苦しいもので時には集中力低下、頭痛なども伴い勉強や仕事に支障を来たします。ぜひ直したいと考えておられることでしょう。またスギのみならずイネ科の植物(かもがや、おおあわがえり等)の花粉に対してアレルギー反応を起こす人もあり、これらは春だけではなく秋にも同様の症状を呈します。
治療法は抗原除去が原則ではありますが、食物と異なり完全除去は不可能です。従って、薬物療法が主体となります。薬物療法は抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤が中心となり、症状の出現する2週間~4週間前から服用致します。この薬物療法のみで改善しない場合にはレーザー焼勺術、外科的手術などが行われます。しかし、これらの治療法は対症療法(出現した症状に対して治療すること)であり、根治療法(病気を根本的に治療すること)ではありません。

この疾患の根治療法は免疫療法(減感作療法)と呼び、抗原となる物質(アレルゲン)を体内に少しずつ注射し、それに対する免疫力をつけ、アレルギー反応を起こさない様にする方法です。

以下に皮下免疫療法について簡単に述べます。

  1. 有効率は85~90%です。花粉の時期に抗アレルギー剤を一緒に服用することにより有効率は高くなります。
  2. 色々なアレルゲンに対してアレルギー反応がある場合には有効率は低くなります。
  3. 治療法を行う前に採血により非特異的IgE値の測定や特異的IgE(RAST)検査を行い、アレルゲンの検索を行います。
  4. 方法は1週目:アレルゲンの皮内テストを行い、治療濃度を決定する。
    2週~3ヶ月:アレルゲンエキスを上腕に皮下注射(1週間2回)
    3ヶ月~6ヶ月:アレルゲンエキスを注射(2週間~1ヶ月に1回、維持量)
  5. 副作用は大きなものはありませんが、注射部位に発赤、痒みなどが見られることがあります。また早急に高濃度を用いて注射すると呼吸困難・蕁麻疹などのアナフィラキシー症状がまれにでることがあります。
  6. 医療費については保険診療が可能です。皮下免疫療法では初診で1,200円程度、再診で700円程度の支払いが必要です。
  7. 途中で止めると効果がありませんのでぜひ最後まで頑張って下さい。
**最近では、皮下免疫療法に加え舌下免疫療法が認可されました。

舌下免疫療法は毎日スギ抗原エキスやダニ抗原エキスを含む錠剤を服用することで抗原量を増やし、体を慣らして行く方法です。2年間位行うとほとんど症状が良くなります。舌下免疫療法では初回投薬時(院内で行います)で1,400円、再診・院外処方で700円程度です。スギの場合はシダキュア(舌下錠)の薬局への支払い(30日処方2,200円、60日処方3,500円程度)が生じます。

疑問の点は医師や看護婦に何なりとお聞き下さい。メールでも結構です。